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 50+(フィフティプラス)のための健康講座Vol3.          取材/渡辺隆司 更新日:2007.7.19
50+のための健康講座
50歳を過ぎたら心身ともに健康に注意して明るく仕事に取り組み、趣味やレジャー、スポーツなどを楽しみましょう。
特に生活習慣病に気をつけましょう! 食生活、運動不足、飲酒、喫煙、ストレスなどが糖尿病や高血圧症など生活習慣病の進行に深く関わっていることが分かっています。
            生活習慣病が合併すると、急性心筋梗塞や脳梗塞など生命に
            かかわる怖い病気を引き起こします。「50+おおいた」
            では、大分県立病院に協力していただき
            「50+のための健康講座」を連載していきます。

           第3回は「肝臓病の予防はお酒だけでなく、脂肪肝にも注意!」です。
                 お話しは消化器腎臓内科部長の加藤有史さんです。
第3回 肝臓病の予防はお酒だけでなく、脂肪肝にも注意!
 
Q1: 肝臓病の原因からまず、お伺いします。アルコールがその代表のように言われていますが?

A: 原因は @ウイルス性
      Aアルコール性
      B肥満等生活習慣病に起因するもの
      C薬剤性が主なもの
です。その他自己免疫性等もあります。このうち、ウイルス性肝炎は日本人の慢性肝疾患の80%を占めています。


Q2: 生活習慣病、アルコールの多飲による肝臓病についてお聞きします。

A: 生活習慣病は糖尿病・高脂血症・高血圧・高尿酸血症など、生活習慣が主な発症原因であると考えられている疾患の総称です。メタボリックシンドロームは高血圧、肥満、糖尿病が一緒に起こった状態です。
そして、肥満のうち、肝臓に脂肪が蓄積した状態が脂肪肝です。つまり、脂肪肝は生活習慣病の危険因子の一つと言えます。
一方、アルコール性肝臓病は脂肪肝、さらに大量に飲み続けると肝硬変へと進行します。肝硬変になると黄疸や腹水が出現し死亡することもあります。特に日ごろから多量にアルコールを飲み続けている人は注意が必要です。“休肝日”を設けましょう。


Q3: ウイルス性肝炎の種類と起きた状態(症状)について?

       A: 正常 初期の慢性肝炎 進行した慢性肝炎 肝硬変
       正常          初期の慢性肝炎       進行した慢性肝炎        肝硬変
 
種類   A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎などがあります。 症状   急性肝炎・・多くは一過性ですが一部、劇症肝炎に進展します。劇症肝炎に進展した場合は死亡率が高い。

慢性肝炎・・B型肝炎、C型肝炎で一部、肝硬変から肝臓がんに進展する。
       ところで、 がんによる死亡者数は
       @ 肺がん A 胃がん B 大腸がん C 肝臓がんの順となっています。
       このうち、肝臓がんによる死亡者数は年間、3万4000〜3万5000人といわ
       れています。
       原因は8割以上(2万5000人)がB型ウイルス、C型ウイルスの感染者です。

              
               ※悪性腫瘍による部位別死亡順位(厚生労働省 2005年)
 
大腸
肝臓
大腸 肝臓
膵臓 乳房


Q4: 最初は自覚症状がないといわれていますが?

A: 肝臓は“沈黙の臓器”といわれ、初期症状が現れにくい臓器です。このため、肝臓の障害は肝細胞に異常があるかどうかを血液検査でチェックが必要です。

     ※肝機能検査
アルブミン 肝臓の能力を反映する
総ビリルビン 黄疸  肝臓機能の低下により上昇する
AST 肝細胞の破壊により上昇
ALT 肝細胞の破壊により上昇
ALP 胆道系の異常により上昇。骨にも存在する
LDH 肝細胞の破壊により上昇
γ-GTP 胆道系の異常により上昇。
アルコール摂取により上昇
TTT 慢性炎症により上昇。
ZTT 慢性炎症により上昇。
γ-グロブリン 慢性炎症により上昇。
総コレステロール 肝臓の能力を反映する
プロトロンビン時間 肝臓の能力を反映する
アンモニア 肝臓の能力を反映する
血小板 肝臓の繊維化が進むと低下する

     ※肝炎ウイルスマーカー
IgM-HA抗体 A型肝炎の診断
HBs抗原 B型肝炎の診断
HBs抗体AST B型肝炎の既往
HBe抗原 B型肝炎に関連する
HBe抗体 B型肝炎に関連する
HBc抗体 B型肝炎に関連する
HBV-DNA B型肝炎ウイルスの量
HCV抗体 C型肝炎の診断
HCV-RNA C型肝炎ウイルスの量
IgM-HEV抗体 E型肝炎の診断

    
このほか@超音波(エコー検査)ACT(コンピュータ断層撮影)BMRI(磁気共鳴画像検査)で肝臓の大きさや形、腫瘍の有無などがわかります。

    


Q5: 最後に、肝臓病の予防について、まとめてお願いします。

A: 生活習慣病に関しては(脂肪肝)適度な運動と肥満を防ぐことです。また当然アルコールに関しては日本酒換算1日1合(エタノール摂取量)以下がいいようです。

ウイルス性:慢性肝炎の状態では症状はありません。またいわゆる肝機能検査(AST、ALT)は正常でもB型肝炎やC型肝炎に感染していることもあるので ウイルスマーカーを一度はチェックすることが大切だと思います。


B型肝炎やC型肝炎は主に血液を介する感染です。一般の日常生活ではほとんど感染しません。しかし感染している方は剃刀や歯ブラシの共用は避けましょう。B型肝炎ウイルスは性行為で感染します。またB型肝炎ウイルスはワクチンにより予防ができます。感染の危険がある方は接種したほうがよいでしょう。(C型肝炎のワクチンはありません)


     肝癌   肝臓がんのCT
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